レトロ旅えひめ巡り
愛媛県のノスタルジーを求めての旅ガイド。近代化遺産の建造物や農漁村の原風景、いつかどこかで見た光景を紹介していきます。古いえひめを一緒に探してみませんか。
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山里のパワースポット、県下最大の精舎「龍澤寺」(城川)
うっそうとした杉木立の中に、七堂伽藍の大きな寺院が広がる。
西予市城川町魚成(うおなし)の龍澤寺(りゅうたくじ)。
こんな山里に、法灯690年余の曹洞宗総持寺派の中本山が隠れるように建っている。
静寂の中に荘厳な雰囲気、ここは今風に言えば、そこに立っているだけで心落ち着くパワースポットである。

    DSCF2957-001.jpg
屋根付きの堰月橋を渡れば、苔むした石畳が続き、見えてくるのが、瀟洒な仁王門(↑)だ。
門の前には「不許葷酒入山門」の石碑が建つ。ニンニクなどにおいの強い野菜を食べていたり酒を飲んでいる人は、入るのを禁ず-。ここが厳しい禅宗の寺であることを改めて思う。

     DSCF3006.jpg
さらに、樹齢300年を超す杉木立に囲まれた昼なお暗い石段を進む。
その正面に見えるのが、実に大きな山門(↑)だ。

「拱北之古道場」の赤字の大きな額が掲げられている。
驚くのは、この山門のいたるところにみられる見事な組物、そして繊細な彫刻装飾の数々。
   DSCF2965.jpg

   DSCF2970.jpg
職人のものすごい情熱、熱意、気迫が感じられる。鬼気迫るものがある。
実はそれもそのはず、1人の職人があまりにも一生懸命な仕事で、工事後についに失明したという記録がある。
そのためか、どうか、不思議な“気”が見る者に伝わってくる。

今の山門は、172年前の天保13年(1842)に再建されたものだ。
造ったのは、岡田久吾右衛門、久太郎の親子を中心にした大工である。龍澤寺は、寛政10年(1798)に火災で全面焼失した。その再建のため、長州出身の住職とともに城川町魚成(うおなし)にやってきた、いわゆる長州大工の1人が岡田だった。久吾右衛門の婿養子となった久太郎も名工として知られ、2人が中心となって、大庫裏、書院、禅堂などを次々と造営していった。

天保2年(1831)から、山門の建築に着手した。久太郎は京都の寺院に3度も視察に行くなど、全ての情熱を傾けて取り組んだ。山門の棟木などに楠の木の彫刻が多用されたが、その楠の木片から出る臭気によって、工事後に失明したと、彼の過去帳に記載されている。楠の臭気で失明するとは信じがたいが、何らかの形で楠の有毒部分が作用したのだろう。63歳で死去したが、その戒名は「大棟全梁居士」。眼を失ってまでも、一途に建築にかけた職人の姿が彷彿されよう。

  DSCF2976.jpg
これが本堂側から見た山門全景(↑)。

  DSCF2975.jpg
山門から見上げる次の門が、中雀門(↑)。ここに立つと、正面に本堂(↓)。そして、中雀門から回廊があり、左側に禅堂や衆寮など、右側に庫裏、客寮などが連なる。

平日の夕方に行ったためか、境内には誰もいない。それこそ不気味なほどの静けさ。観光化した有名寺院とは一味もふた味も違う。本物の禅宗寺院の厳粛な雰囲気が漂っている。
  DSCF2980.jpg
690年もの長い歴史は、下の西予市教育委員会の立て看板をご覧ください。
DSCF2948.jpg
3,700坪というから、ざっと12,000平方メートルの広大な敷地に、桃山時代の建築様式の七堂伽藍が広がる。愛媛県下最大の寺院と言われる。奥伊予の緑の中に、信じられないような寺院がある。

なお、龍澤寺のすぐ隣に森林浴の森100選になっている「龍澤寺緑地公園」がある。バンガローやバーべキューハウス、ジャンボ滑り台などあり、自然の中でのんびりできる。
同公園の問い合わせは、龍澤寺緑地公園管理棟(0894-82-0150)

(注:長州大工=江戸後期に長州藩周防の国からやってきた大工たちは、長州大工といわれ、愛媛や高知の各所で寺社、お堂の普請にあたった。今もその精巧な仕事ぶりが各地に残っている。)
交通ガイド:大洲方面からなら、国道197号を五十崎ー肱川ー野村を経由し、城川の魚成橋前交差点を右折、県道35号へ。途中で「龍澤寺緑地公園」への案内標識があり、ここを左折する。
参考文献:城川町誌、「伊予の古刹・名刹」(越智通敏、愛媛県文化振興財団)、「民家と人間の物語」(犬伏武彦、愛媛新聞社)
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