レトロ旅えひめ巡り
愛媛県のノスタルジーを求めての旅ガイド。近代化遺産の建造物や農漁村の原風景、いつかどこかで見た光景を紹介していきます。古いえひめを一緒に探してみませんか。
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漱石のいた松山「今・昔」/4、松山中学跡
④漱石の勤務した中学校跡

漱石は明治28年(1895)4月、愛媛県尋常中学(のちの松山中学、現・松山東高)に英語の教師として赴任してきた。
119年前のことだ。
「坊っちゃん」では、新任の数学教師となっているが、実際の漱石は英語教師。それに漱石は、東京高等師範での講師経験があり、教壇に立つのは松山が初めてではなかった。赴任地にしても、「四国辺のある中学校」で、松山とはどこにも書いていない。小説に書く場合は、色々な思惑があってところどころで脚色をしているが、漱石の足跡をたどると、簡単にバレてしまう。

勤務先の中学校は、今の県庁前のNTTあたりにあり、西側角地に「漱石ゆかりの松山中学校跡」の石碑が設置されている。すぐそばには松山市役所があり、今はすっかり官庁街になっている。教育の街の雰囲気はなく、あの漱石が毎日、この地に通勤していたとは、信じられない気がする。
碑のそばに1本の大きなユーカリの木がある。これは同校北側に植わっていたもので、中学校の歴史を見続けてきた木である。
     DSCF2096.jpg
 (漱石ゆかりの松山中学校跡の石碑。向こうに見えるのが愛媛県庁の建物。碑のそばにあるユーカリの木は同校の名残の大木である)

この学校は、松山藩の藩校・明教館を源流にして、次々と校名を変えていきながら人材を輩出していく。
明治5年に松山県学校となり、そのあと英学舎ー英学所ー県変則中学校ー愛媛県松山中学ー伊予尋常中学ー(明治25年)愛媛県尋常中学ー(明治32年)愛媛県立松山中学ー(昭和23年)県立松山第一高等学校ー(昭和24年)県立松山東高校へ。

歴史あるこの中学校は、大正5年に現在の松山東高の場所に移転した。その跡地は今のNTTが戦後に進出するまでは長い間、赤十字病院になっていたのだが、ここに赤十字病院があったことを知る人も少なくなっている。
   DSCF2090.jpg
「漱石ゆかりの松山中学校跡」の碑には、この地で漱石が英語を教えたこと、そして松山を去る時に詠んだ漱石の句、「わかるゝや一鳥啼て雲に入る」が記されている。

漱石が松山にいたのは、わずか1年。帝大卒の学士が当時人口3万の松山へ、なぜ来たのだろう?。「洋行費用をつくるため」とか「失恋の痛みを癒すため」「親友・子規の郷里だったため」とか諸説があるようだ。そして、またなぜ在勤がたった1年になったのか?。「坊っちゃん」のなかに松山を離れるシーンがある。「その夜おれと山嵐はこの不浄な地を離れた。船が岸を去れば去るほどいい心持ちがした」。松山は不浄な地になっている。また、漱石の手紙によると、「人を遇する道を心得ぬ松山のものを罰したつもりだ。・・松山が余の予期したような純朴な地であったなら、余は人情に引かされて今日まで松山にとどまって村夫子を以て甘んじていたかもしれぬ」。漱石と松山は水があわず、相性が悪かったようだ。

漱石の13回忌に妻・鏡子と娘婿・松岡譲が松山を訪れ、思い出の地を回っている。その後出版された鏡子の「漱石の思い出」によると、「夏目と松山との関係は、前には子規さんで結ばれ、後では(今に至るまで)「坊っちゃん」で結ばれたといっていいでありましょうが、ここにいた1年間は夏目にとっては大変不愉快のものであったらしゅうございます」と書いている。これでもわかるとおり、坊っちゃんの松山嫌いは、大げさな誇張かと思ったら、漱石はほんとに、松山の風土や松山人を嫌っていたようだ(ただし、子規や虚子ら一部の人を除いて)。

漱石は松山から熊本へ移り、第五高等学校(現・熊本大学)の英文学教授になる。熊本では4年3か月を過ごし、新婚生活を送るとともに、ここを舞台に「草枕」などを書くのだが、最近の熊本では、漱石とのつながりを知らない人が多いといわれる。それに反して、わずか1年いただけの松山では、漱石や坊っちゃんを上手に“利用”している。こんなところが漱石に嫌われた理由なのだろうか。

参考文献:愛媛新聞「漱石の風景」平成7年5月25日-8月24日、「坂の上の雲」の松山を歩く 愛媛新聞社、「漱石と松山」中村英利子編著(アトラス出版)、「坊っちゃん」夏目漱石(集英社文庫)

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